~毎日アニメ感想日記をつけてみたオタク、万能へと至る~
※この記事は個人の感想であり、効能には個人差があります。
私はnoteに毎日簡単な日記を付けているのだが、今年に入ってから試しに全ての視聴したアニメの感想を5行~ぐらいで書いてみるのを試みている。
だいたい毎日アニメを見ているので、元々日記に軽くアニメの話はつけていた。ただ基本的には特別琴線に触れたアニメについての話をしてみる程度で、ほとんど何も書いてないような日の方が多いぐらいだったと思う。
そこからなぜ「全てのアニメの感想をそれなりにちゃんと書いてみよう」と思い立ったのか既にいまいち覚えていないが、SNSでフォローしている数人のフォロワー氏がマメにアニメ感想をつけていて、自分も試しにやってみようか、と思い立ったのが一つだったような気がする。
元々は日記にほとんどまともにアニメ感想を書いていないような状態だったので、全部書くのは大変すぎるだろ、と思っていたが、1月も月末近いが意外と持続可能であったので、せっかくなのでやってみての所感などを記してみようと思う。
日記藻中|note
筆者日記用noteアカウント
前提(筆者のアニメ視聴スタイル)
- 今季放送のアニメを中心に見ている。
- 1クールでの視聴はだいたい30本前後ぐらい。短編アニメも合わせて今季(2026冬)に手を付けているのは今のところ35作品だった。
- TOKYO MXが映る地域なので、大体22時~25時ぐらいに放送しているアニメをリアタイで見ていることが多い。
- 毎日日付変更後にnoteで日記を書いていて、そこでその日視聴したアニメのことを振り返って感想を書く。
メリット
断っておきたいのだが、筆者はコンテンツないし作品などの感想を言語化すること自体については、殊更尊いとも立派とも思っていないし、それそのものはやってもやらなくても、どっちでも好きにしたらいいと思っている。
なのでこの記事は「感想を書くことを推奨」してはいないし、あるいは「提案」ですらないかもしれない。しかし、やってみたところ自分の中ではいい流れができたな、と思うこともあったので、それについて書いてみようと思う。
アニメを少し丁寧に見られるようになった
個人的に昨年の課題として「趣味で見ているはずのアニメなのに、どうにも集中力が終わっていて、あまりちゃんと見ることができなかった」という反省点を感じていた。
しかし、“アニメの感想を書く"ということを自分自身に課すことで「感想に書く以上は、一言二言なにかを絞り出せるぐらい、アニメから情報を受け取らなくてはならない」みたいな意識が芽生えて、もう少し集中して見ることができるようになった。
正直昨年はアニメを見ている時についシャドバに手が出て全然内容を覚えていない、みたいなことも多かったのだが、そういうことは今のところ結構減っているように見える。
感想を書こうとすることで「今回のAとBではこのようなことが起きて、あらすじはこうで、感じた見どころはここだったな」みたいなことを振り返るようになった。
TVアニメというのは (1)数本の連作エピソードによって成り立つ構造の作品でもあり、また (2)単話単位で成り立っている作品でもあると考えている。この2つの性質を両方とも踏まえたアニメの受容をするというのは、最近個人的に感じている課題でもあった。今回、アニメについて振り返るようにしたことで、(1)の大筋についても、また(2)のエピソードのまとまりについても、意識しやすくなっているように思う。これは、1つのエピソードを見てアニメの感想を書く、という咀嚼の時間を設けているからではないか、と考えている。
実際、録画したアニメを2本ほど見た後で感想を記そうとしたことがある。特にそれがシナリオ上で連続したエピソードであると、自分の中で1話ずつの感想を出すことが難しくなっている、と感じた。1話単位での情報を咀嚼しきれていないからではないだろうか。録画を崩す時に一つずつ書くのはちょっと大変なので、結局やっていないのだが。適度にハードルを下げることは、持続する上で大切なことなのである。
ちなみに、筆者は年末に行われるインターネットの企画である「◯年TVアニメ単話10選」というのを毎年やっている。毎回、この振り返り記事を書く時には、1年で見たアニメのエピソードをほとんど失念していて、ずいぶんと苦労して思い出している。こうして日記に感想を書き残すことで、もしかすると振り返りやすくなるかもしれない。
話数単位で選ぶ、2025年TVアニメ10選 - 日陰の小道
2025年の単話10選
上記に伴ってアニメを楽しみやすくなった(かも)
たまたまかもしれないが、前期(2025秋)に比べて楽しめているアニメが多い気がする。単に自分の肌に合うアニメが今季放送されているだけ、という可能性もあるが、上記の「アニメをよく見られるようになった」に関連して、よりアニメの良かったところをうまく探せている可能性がある。
アニメのよかったところを探しがうまいことが、イコールアニメ視聴がうまいとは言い難いとは思う。とはいえ、趣味でやっていることなのだから、よかったところを拾えたほうがやってて面白いというのはあるだろう。
ところで、アニメを楽しむということは、アニメの提供する快楽の歯車と、自分の持っているもうひとつの歯車とが、かちりと噛み合うような状態ではないか、と思う。極端な話、例えばアニメ『違国日記』を見ていて、ド派手なアクションを期待するというのは、アニメと噛み合っていない見方なのである(そんな期待をする人もなかなかいないとは思うが)
多分たいていの場合私たちは、例えばキービジュアルに可愛い女の子がたくさんいるのを見て「このアニメを萌えアニメとして楽しみたいなぁ」と、自分の中の「萌えアニメ」の歯車を期待とともに持ち出して、アニメを鑑賞しようとしているのではないだろうか。
そういえば『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?)』において、紫陽花さんが人の性格をブロックの玩具にたとえていた。それは「皆各々のブロックの形を持っていて、それがはまるかどうか、はまってどんな形を作り出すのかが違う」というような話だった。1アニメをうまく楽しむ能力(”見る”能力ではなく!)というのもこれと近く、いわば"アニメと噛み合う突起"をいくつ自分自身で用意できるか、ということではないのか、と思う。
そしてそれはアニメをじっくり見ようとすることで、自分の中に用意できるものでもある。
もっとも、別に私たちはその歯車を用意しなくてもよいだろう。「そのアニメを楽しむことを選ばない」ことだって、アニメ視聴という趣味の中では許されていることであるはずだ。自身を曲げてまでアニメを楽しむ必要はなく、その譲れない部分とて大切だと私は思う。とは言え、そこで「歯車を差し出すか/あるいは差し出さないか」という選択はできた方が豊かではないか、とも思っている。
なので、私はいろんな”ぴったりハマる歯車”を見つけたいなあと思って、基本的にはアニメを見ているわけだ。
『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?) ~ネクストシャイン!~』より
アウトプットの瞬発力が向上する(かもしれない)
バッとアニメを見てズバッと感想を書く! ということを短時間に毎日することで、アニメの感想をアウトプットする時の瞬発力や速度が向上するのではないか? という期待もいくらかはある。
正直言って毎日見たアニメの感想を書くというのは結構めんどくさい。アニメの放送本数が多い土曜の夜の場合、22時から26時半まで、4.5時間で9本のアニメを見ているので、それを全部書くとなるとそれなりに労力も時間もかかって、大したことを書いていなくても5000字ぐらいになってしまったりする(このあたりについては後ほど、デメリットとしてもう少し詳しく書く)
なので、それをこなすための工夫として、CMやOPEDの合間で少し感想に手をつけるとか、そうでなくとも何を書くかぼんやりと考えて多少の"当たり"をつけるようにしている。私の場合、日記のアニメ感想というのは、別にブログのように人様に見せるための丁寧に整えた文ではないため、ある程度勢いで出力してしまう(※あくまで当社比) こうしたアウトプットのやり方は、私の場合はこの毎日のアニメ感想以外ではあんまりやらない頭の動かし方なので、これによって鍛えられているものがある……ような気がする。
先程も書いた通り、土曜の夜のような本数が多い時は結構大変で、自分でやってて「なんで趣味のアニメ視聴で、こんなにトレーニングめいた課題を自身に課しているんだろう……」と感じる部分もあるが、こうしてやっていることでアウトプットの瞬発力が上がるとすれば結構嬉しい。別にそれを目的としてやっているわけではないが、上記のようなアニメ受容のための取り組みの中で多少筋力がつくのであれば、一石二鳥なのである。
繰り返しになるが、筆者はコンテンツないし作品などの感想を言語化することを殊更尊いとも立派とも思っていないし、それそのものはやってもやらなくても、どっちでも好きにしたらいいと思っている。
「自身の中の曖昧な気持ちが、感想を言語化することで、自分自身の文によって固定されてしまうのでは」みたいな想いがあるのであれば、それはその気持ちや、アニメを見た時の曖昧な想いを、大切にして頂きたいと思う。あくまで、自分の場合はアニメについてのブログなどを書きたいので、それがやりやすくなるのであれば結構嬉しいかも、という感じだ。
ほんの少しネットを豊かにするのでは
これは少々おこがましい気もするのだが……。キーボードで丁寧に手打ちした文をインターネットに放流することで、多少はインターネットを豊かにすることに貢献しているのではないか、という想いがほんの少しある。
昨今に限らない話だろうが、インターネットを眺めているとビュー数を稼ぐためだけの質の低いページが引っかかり、辟易することも多い。
一昔前は「いかがですかブログ」のように揶揄される情報の薄いブログサイトが目についたが、生成AIの発展によって、今度はAIで出力されたようなウェブサイトをよく見かけるようになってしまったように感じる。例えば、とある商品の情報を収集しようとして検索をすると、メーカーのスペック表をそのままプロンプトに乗っければ出てくるような、有益な情報のないブログやnoteが引っかかることも珍しくない。
捕捉として、私は生成AIがそこに使われているかどうかの"犯人探し"をやりたいわけではない。私は別にそれほど生成AIに対するアレルギーはない方だと思っているし、自分も生成AIチャットをよく利用している。しかし、自分でAIチャットに聞いてみればすぐに出力されるような、本人の使用感も何もないようなソースが不明瞭な情報の羅列、そうした質の悪いウェブサイトが、一次情報を探している時に出てくることを嘆いているのである。
まぁアニメの感想を放流したところで、どの程度ネットが豊かになっているのかと言われると、正直あまりわからない。が、アニメを見たオタクが手打ちで生み出した感想というのは、紛れもなく一次情報であるはずである。
たとえその内容が、例えば 「『勇者パーティを追い出された器用貧乏』のソフィアたむ、ガチで萌えすぎる!!! こんなこと言いたくないけど、はっきりいって舐め回したい」 みたいな、しょーもない内容だとしてもだ。
『勇者パーティを追い出された器用貧乏』1話より
こういう価値観は古臭いインターネットの人間なのかもしれないが、私はバズやビュー数に支配された派手でセンセーショナルな情報よりも、あなたがたネットユーザーが生み出す飾りのない素朴な情報こそを、尊いと感じている。
このウェブサイトも、そうしたものでありたいと思っている。
デメリット
さて、そうは言うものの物事には何事も表と裏があるものなので、デメリットもある。
続いてはこれについて書いていく。
時間がかかる
なるべくコンパクトに書こうとしても、どうしても時間がかかる。
はっきりと測ったわけでもないが、アニメ1本につき短くて5分ぐらいはかかる。深夜、アニメを見終わったあとにのんびり感想でも書こうとすると、30分ぐらいはかかっている気がする。しかもこれは短い場合なので、例えば今季だと『違国日記』なんかを見た後は「面白すぎて乾燥がまとまらん……このアニメとは……俺の人生とは……」みたいな感じであーだこーだ考えてしまって、短くて20分ぐらいかかっているので、場合によっては5分におさまらない。
仮に1日30分だけかかるとしても、このアニメ日記を書くことで1日にアニメを1本見られない、ということになってしまう。
もちろん、実際は30分を毎日最高の効率で動けるわけではない。私のYoutube履歴を見た人に「あなたがぼんやりと眺めたスピキのネタ動画を見ていた時間で、もっとアニメ作品が見られたのですよ」などと言われると返す言葉もないが、ともかくアニメ日記を付け始めることで追加で時間がかかっているのは事実だ。
これは私の場合の時間なので、人によっては見ているアニメの本数や、感想を記す速度や量などによって、前後することもあるだろう。ともかく、なんだかんだで馬鹿にならない時間がかかるのは事実である。
めんどくさい
なんだかんだ持続可能なのだが、なんで持続可能なのかはわからないぐらいにはめんどくさいことをやっているのでは……と感じる。一応続けられているので続けるつもりだが、そのうち続かなくなるんじゃないかと正直思っている。
実の所、今は仕事が結構暇で、心身の余裕を持て余しているみたいな状態なので、ちょっと忙しくなったら崩壊するのでは、と考えている。残念なことに、現実世界には疲労を吹き飛ばしてくれるポーションも、魔力を注いでくれる騎士団長もいないのである。
『異世界の沙汰は社畜次第』1話より
おわりに
というわけで今年になってほんのちょっと新しいことを始めてみて、思ったよりも感じることがあれこれあったため、試しに所感を書いてみた。
1月ほどでは実際のところ万能には至っていないし、3ヶ月後には正直もうやめているかもしれないが、しかしわずかな期間でもアニメと向き合う時間を作ったことが、いずれ自分の礎になるかもしれない。それこそが、唯一の万能へと至る道なのではないか。
いつか辿り着くその言葉 唱えた分だけ進めたら――2
『勇者パーティを追い出された器用貧乏』2話より
商品リンク
異世界の沙汰は社畜次第 1 (B’s-LOG COMICS) Kindle版 采 和輝 (著), 八月 八 (その他), 大橋キッカ (その他)
本記事の画像は全て、以下作品より引用。
『勇者パーティを追い出された器用貧乏』©都神樹・講談社/勇者パーティを追い出された製作委員会
『わたしが恋人になれるわけないじゃん、ムリムリ!(※ムリじゃなかった!?) ~ネクストシャイン!~』©みかみてれん・竹嶋えく/集英社・わたなれ製作委員会
『異世界の沙汰は社畜次第』©2026 八月八・大橋キッカ/KADOKAWA/「異世界の沙汰は社畜次第」製作委員会